大人になったら一つは持っておきたい革製品。
革製品は高価なものが多いので、そんなに簡単に買えるものではありません。
高価ですが、丈夫で、長い間使うことができます。
長い間使う高価な革製品なら、いいものを選びたいです。デザインも一時的なはやりのデザインではなく、ずっと変わらず使えるようなデザインを選びたいです。
ということで、今回は革製品の選び方を紹介します。
革の制作工程を知る
革は動物の皮膚です。これを加工して製品にしているのが革製品です。
製品として使えるようにするまでにいくつか工程があります。
その中で知っておきたいのが「なめし」といわれる工程です。
動物の革は、何もせずにほっておくと、腐ったり、固くなったりしてしまいます。
それを防ぐために、樹液や薬品を革に浸透させる作業がなめしです。
なめしの方法
なめしの方法には2種類あります。タンニンなめしとクロムなめしです。
クロムなめしとは、化学薬品(クロム)を革に浸透させる方法です。クロムは人間が作り出すことができるため、クロムなめし革は比較的安い価格で購入できます。
タンニンなめしとは、植物の樹液(タンニン)を革に浸透させる方法です。タンニンは自然界のものなので、量にも限界があります。
そのため、クロムなめし革と比べると高価になります。そのかわり、クロムなめしよりも、革の性質を残した革を作ることができ、革のよさを味わうことができます。
高級ブランドの革製品はほぼタンニンなめしです。
革製品の選び方
革製品選びでポイントとなるのは主に3つです。革のなめし方とコバの処理、縫い方です。
革のなめし方については、上記で説明したように、タンニンなめしの革を選んだ方が絶対いいです。
残りのポイントとなるコバの処理、縫い方について説明します。
まずコバというのは、革の切り口のことを言います。
革を切った後に、なんの処理もしないと、コバはケバケバしています。それをきれいに整えることがコバの処理です。
以下の画像を見てもらえば、コバの処理をした場合としていない場合の違いが判ると思います。
コバの処理をしっかりとしていないと、その部分から革が劣化していきます。
コバ処理はしっかりしたものを選びたいです。
次に縫い方です。
縫い方は手縫いがいいです。ミシン縫いよりも手縫いの方が丈夫だからです。手縫いの場合、ミシン縫いでは使えない糸も使うことができます。
下の図が、手縫いとミシン縫いの違いです。ミシン縫いの場合、どこかの糸が切れてしまうと、かんたんにほどけてしまう構造になっています。手縫いではそれがありません。
また、手縫いでは、革の固さや厚さに応じて、糸を占める力加減を変えることができるので、よりきれいに縫うことができます。
これはなかなか見分けることができませんが、手縫いの場合は明確に書いてあることが多いです。
手縫いはミシンよりも時間がかかり、高価になるため、だんだん少なくなってきています。
まとめ
革製品を選ぶ際のポイントを紹介しました。
まとめると
・タンニンなめしの革を選ぶ
・コバ処理がしっかりしたものを選ぶ
・できれば手縫いのものを選ぶ
といった感じです。
ブランド製品でも、ただ高いだけで、ミシン縫いだったりします。
そんな革製品を買うなら、同じ価格で無名ブランドの手縫いの革製品を買った方がいいと個人的には思います。
私のおすすめの革製品ショップを紹介しておきます。
- ココマイスター
・・・完璧な商品が販売されています。ここの製品なら確実に一生使えます。その分高価です。
- [AYAME ANTICO]・・・ココマイスター
を少しカジュアルにしたかんじ。それでも、フォーマルからプライベートまで使用できるしっかりとした製品です。
- 【m0851(エムゼロエイトファイブワン)】
・・・ここは比較的カジュアルなかんじの革製品が多いお店です。カジュアルな革製品の場合、品質が悪い場合が多いのですが、ここの製品はカジュアルながらも作りはしっかりしています。
- Sian・・・個人経営の革製品ショップです。珍しいプルアップレザーの製品を主に作っています。お客さんの細かい要望にも応えてくれるショップで、販売されていない物でもリクエストすれば作ってくれます。
(1400文字 40分)